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October 29, 2011

血液検査で問題ないと言われるのに、何故、慢性の症状に悩む人が多々存在するのだろうか?(その2)

臨床栄養学による革命
幸いにも数々のリサーチや研究のお陰で、現在では多くの慢性疾患のメカニズムが判ってきています。血糖値が正常でない人、ストレスホルモンの分泌が過多の人、体内で炎症が起きている人、アレルギーや自己免疫反応が強い人、腸内環境の悪い人、血液脳関門が変性している人、などなどです。また、これらの健康を脅かす症候群は、正しい食生活、エクササイズ、特別な栄養素や自然の薬草などを併用する事で改善する方向へ変わってくる事も判ってきています。また、このような疾患はドラッグには、好ましい応答をしないことも判っています。

Functional Blood Chemistry Analysis(機能性血液分析)という言葉を何度も使っていますが、血液検査の結果を評価するのには、大きく分けて二種類の見方があります。それは、Functional Range (機能性の範囲)と Pathological Range(病理性の範囲)を用いた評価のしかたです。病理性の範囲は、体内のシステムの異常の程度が病気という名前をつけられる迄のレベルに達しているかどうかを決定するための範囲です。機能性の範囲は、何々病と名付けられる以前の段階においた場合、病気になる方向性に行っているかどうかを評価する、いわゆるリスクを評価する範囲です。皆さんが、通常、血液検査を行う場所で提供している範囲というのは、病理性の範囲の方です。
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機能性範囲と病理性範囲の具体的な違いというのは、適正・異常とみなす範囲の数値の幅の違いです。例えば、Glucose(血糖値)の機能性範囲は85~99mg/dlですが、アメリカ糖尿病協会が現在使っている病理で無いという範囲は、70~130mg/dl であり、この範囲を超えれば、糖尿病もしくは、低血糖症などという名前を付けられるのです。しかし、機能性範囲を既に飛び出しているが病理性範囲を超える手前の段階、即ち、インシュリン抵抗、メタボリック・シンドロームなどと呼ばれる段階に現在いるのであれば、早期に対応する事によって、糖尿病という究極の状況まで体を追い込み、体を散々痛めつける前に状況を転換できる可能性が十分に高いのです。もう一つ、機能性範囲と病理性範囲の違いの例を載せて起きます。TSH(Thyroid Stimulating Hormone甲状腺刺激ホルモン)です。TSHの機能性範囲は1.8~3.0mlU/lですが、病理性の範囲は、0.4~5.5mlU/l です。どれだけ、機能性範囲においては、厳しく見ているかが判ります。ですから、血液検査で問題ないと言われるのに、慢性の症状に悩む人が多々存在するのです。

何故、多くの医者・治療家が機能性範囲を使わないのか?
一般的な西洋医学においては、治療というのは、病理が認められる時のみに施せばよいと考えているからです。この考え方は、予防や栄養などの観点を考慮に入れてはいません。西洋医学の場における、血液検査の結果の使われ方は、結果の数値がどれ以上もしくはどれ以下であれば病理として認めるべきかということへの判断が興味の対象となります。もし、病理のレベルまで、結果の数値が達していないとして判断されなければ、問題ないと判断されます。機能性範囲を受け入れない医者・治療家と機能性範囲を患者の評価に取り入れている医者・治療家との大きな違いは、“HEALTH (健康)”という言葉の定義のとらえ方に大きな差があるからでしょう。病理が無ければ、即座に健康に違いないと考えるのが前者で、健康というのは病理がない上に、適切なレベルの活力があり、健康な消化器官やその他の身体の機能も問題なく働いているといった状態を健康として定義するのが後者です。勿論、私は、西洋医学を否定している訳では無いですし、どちらの考え方に賛同するかは、皆様個人の自由です。私は、機能性範囲を用いて患者さんを評価し、臨床にあたっています。

Posted by DrFujinaka at October 29, 2011 09:21 PM

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