コンサルテーション(問診)
初診の方は必要書類への記入後にまず問診を行います。 問診は最終的な診断を下すのに対して最も重要な部分だと考えます。何故なら、患者様の主訴・症状
(治療を受けようと思った一番の理由)が何によるものなのか、 そしてどういった過程を経て現状に至っているのかをできる限りつきとめるためです。

例えば、「ギックリ腰です。」と言っていらっしゃった方がいるとします。 ギックリ腰とおっしゃっているのですから、腰の辺りが突然痛くなったのだろうと、その言葉から解釈できます。しかし、
その言葉だけでは、具体的に体のどの部位に障害があって、どういう過程を経て痛みが出ているのかは、 可能性を推測して幾つも列挙することはできますが、本当の答えを絞り込むことは不可能です。腰痛という言葉だけでは、
それは症状を表し、診断とはいえません。大切なのは、何故に腰痛が起きているのかを解き明かすことで、 それが本当の診断なのです。
腰が痛いといっても、腰の辺りの筋肉の障害なのか、それとも靭帯、関節、骨、脊髄の障害、 もしくはなんらかの腫瘍、それとも、内臓疾患からの反射で腰が痛いのか、可能性は様々であります。
それらの可能性を絞り込む為にこの問診が必要なのです。具体的には、主訴が発生した年月日から、 どのようにそれが起こったといったシナリオ、 突然起こってきたのか、それとも段々と悪化してきたのか?、
また症状を誘発したり緩和したりする様な要素はあるのかどうか?、など、 現在に至るまでの経過を出来るだけ詳しくお伺いしております。
またに今までの病歴や既往症の有無、症例によっては御家族の病歴(遺伝的体質等の可能性)をも、 お伺いしております。そして、患者様の現在、過去においてのライフスタイル、特に食生活やエクササイズ、
趣味や睡眠時間、食物の好き嫌い等、日常生活動作など幅広分野に渡ってお伺いしております。何故なら、習慣的、 繰り替えしの日常生活から生み出される姿勢や日々の生活の特定の活動の中に訴えを作り出すまでに至らせた火だね的要因が潜んでいる事が多いからです。
そして、更に大事なことは、 主訴を生み出す原因となる体の箇所を特定したら、 今度は何がその箇所にストレス(負荷)を与え、
障害を生み出したかを突き止めなくてなくてはいけません。通常、 皆様が考えておられる治療とは、 体が錆付いて機能不全になった為、その結果として痛みが発生し、
それを磨き上げる所までですが、 何がそれを錆付かせるかを突き止め、そういったことに将来的に成らない様にしていかなければ、
中・長期的には、また、 錆び付いてしまうかもしれません。特に生活習慣がその要因ならば、その中の何かを変えなければ、 必ず同じことになってしまうでしょう。
エクザミネーション(検査)
問診で身体の問題箇所とその原因の見立てが付いたら、次に検査を行い更なる情報を得て、 診断を絞り込みます。
まずは、視診と触診において、 身体の各部位が理想的なバランスを左右対称や前後に伴っているか確認します。 しかし単に見た目で背骨が後ろから見て真っ直ぐであったとしても、
その背骨を構成する各関節の可動が左右対称でなければ理想的なバランスとは言えません。 特に背骨でも背中や腰の部分は内臓をコントロールする自律神経の出入り口となっているので、
内蔵疾患からの反射で背骨付近への関連痛もしくは反射通ということが良くあるのです。 それを単に筋骨格系の問題だと思って治療しても余りよくなりません。


特に急性の左肩痛は、心筋梗塞や狭心症の一歩手前か一歩先といった可能性もあります。また、 腫れていたり、肌の色が変化していないかどうかも大切な確認すべきポイントとなります。例えば、
実際に私のクリニックであった話ですが、29歳の男性で、数日前から起こった、 生まれて初めてのひどい急性腰痛に困っていらっしゃった患者さんがいましたが、問診と検査の結果から、
単なる筋骨格系の問題だけではないという印象を感じたので、西洋医学のドクターの所で精密検査をしてもらいました。 空けてみたら実際には下半身において癌細胞の増殖が進んでいることが見つかったのでした。この件においては、
リンパ節の触診と問診で得た情報が大きなポイントとなりました。
また、その他の検査の中には、神経学テストや整形学テストがあり、脳神経、感覚神経、 運動神経のチェック、具体的には知覚検査、関節の可動域と筋肉の緊張度の検査(屈筋と伸筋のバランス)、内臓反射検査を施し、
神経のどの部分に障害があるかを突き止めます。
検査結果の説明と治療
問診と検査で得られた情報を基に、体のどの部分に問題が生じ、症状が出ているのかを突き止め、 原因追求型の治療を施します。
その為にも、その問題が生じている体の部分に、 どこからどんなストレスが来ているのかを把握する為、再度、患者さんと話し合い、
それをできる限り回避するような努力をしてもらいます。そして、もし肉体的に、例えば、筋力など、体に弱い部分があれば、 それを強化させるようなエクササイズ等も、治療の一部として、自宅等で患者さんに行ってもらいます。時には、
筋骨格などの構造的な部分だけでは無く、内臓機能の低下等が原因と見られる場合もあります。そういった場合の多くは、 栄養学的な問題、消化器系の機能低下が関わっているので、筋骨格系の調整に加えて、栄養学的な治療も施します。

このように、 日常生活の中でのどのような生活習慣が、現在の症状と関連するのか、 その原因と病状へのプロセスの説明まで考えていく事が、
特に、慢性の疾患においては、大変重要だと私は考えます。 生活習慣病や慢性不定愁訴による疾患は、原因と結果(症状発生) が必ずしもその過程において隣接していないので、
対症療法では根本的な解決にはならないことがとても多いのです。
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